バーチャルオフィス

先輩が独立した。
新入社員で入社したときから4年半、教育担当としてお世話になった。
会社での振舞い、お客様との折衝、様々な場面を先輩から学んだ。
寂しさもあるが、先輩が兼ねてからの計画だったので応援したい。
その先輩と久しぶりに飲んだ。
住所が東京の一等地なので随分と儲かっているのだな、すごいな
と思っていたのだが、実はバーチャルオフィスと呼ばれるものだった。
名刺に書かれた住所には実際オフィスはなく、住所と電話番号を
貸してくれるサービスらしい。
特にベンチャー向けにサービスを提供している、世の中では知られた
サービスとの事だった。
会社員だとこういう世界があることを知らないので正直驚いた。
先輩が言うには、独立間もない起業家が集まってビジネス交流なども
やっているらしく、そこから仕事をもらうこともあるようだ。
何か嘘をついているようで引っかかるが、バーチャルオフィスの需要は
比較的高いと感じる。もし私が独立しようとするならば、固定費は
できる限り削りたい。その最たる象徴が家賃だ。
これがなければ様々モノに投資できる。
先輩は早くバーチャルオフィスを抜け出して、事務所を借りたいと
意気込んでいた。